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オービックがジャパンXボウル史上初の4連覇、第67回ライスボウルへ

オービックシーガルズが24―16で富士通フロンティアーズを下し、史上初の4年連続、自己記録を更新する最多8度目の優勝を飾った。MVPにはオービックDLジャクソンが選ばれた。

第1クオーター

富士通のレシーブで試合開始。RB金のリターンで自陣23ヤードからの攻撃となった。QB平本からWR中村へのパスが決まり、18ヤード前進。さらにRB高野橋がランで進んだが、オービックDLバイロン・ビーティーJrにQBサックされてしまう。次のファーストダウン更新はできず、攻守交代となった。
オービック最初の攻撃シリーズ。RB古谷がランなどで前進した。しかし、ファーストダウンは獲得できず、攻撃権は富士通に。しかし、オービックはすぐにDLジャクソンのファンブルリカバーで攻撃権を奪い返す。ここでQB菅原からWR木下典へのパスが決まり、ファーストダウンを獲得した。続くWR池井へのTDパスは不成功となったが、6分37秒、木下典へ14ヤードのTDパスが決まった。しかし、K金親のTFPキックはブロックされた。
続いての富士通の攻撃は自陣27ヤードから。RB進士のランの後、QB出原からWR宜本潤のパスが決まり、ファーストダウンを獲得した。しかし、この後のパスをオービックDB砂川がインターセプト。そのままゴール前まで運んだ。富士通のフェースマスクの反則で、オービックはゴールまで6ヤードに前進。そこでQB龍村はRB原のランを選択。3ヤードまで迫ったが、富士通DL岡本が次のパスをインターセプト、攻撃権を奪い返した。しかし、その後攻撃でファーストダウン更新はできず、攻守交代となった。
代わったオービックは菅原からWR萩山へのパスでファーストダウンを獲得。さらに木下典へのパス、RB原のランでファーストダウンを更新したが、得点には至らなかった。

第2クオーター

オービックはWR木下典へのパス、RB古谷のランでファーストダウンを獲得、敵陣11ヤードまで迫った。そして、残り5ヤードまで進むと、QB菅原からボールを受けた古谷が2分5秒、TE森章へTDパスを決めた。菅原から木下典へのTFPパスも決まり、8点を獲得。14点のリードを奪った。
富士通は次の攻撃でボールをファンブル。これをオービックDLジャクソンにリカバーされてしまう。たまらず富士通・藤田ヘッドコーチはタイムアウトを取った。
オービックはWR清水へのパスでファーストダウンを獲得。敵陣7ヤードからRB原のランの後、今度はオービックがボールをファンブル。これを富士通がエンドゾーンで押さえ、タッチバックとなった。
富士通はRBゴードンのラン攻撃を見せるが、ファーストダウンを獲得できない。するとオービックはQB菅原が自らのラン、RB古谷のランで前進。木下典へのパスでファーストダウンを獲得した。さらに富士通の反則で15ヤード前進すると、WR萩山へ25ヤードのパスが決まった。ゴールまでは20ヤード。菅原が自らのランで8ヤード進むと、さらに原が5ヤード進んだ。残りは7ヤード。富士通タイムアウトの後、オービックは古谷の連続ランでエンドゾーンにじわりと迫る。しかし、WR森健へのTDパスは不成功。この後、オービックは11分40秒、K金親がFGを決めた。
富士通はRB金が32ヤードまでパントリターン。RB進士のランなどでファーストダウンを獲得したが、更新はできない。ここでオービックに攻撃権が移ったが、間もなく前半タイムアップ。オービックの17点リードで折り返した。

第3クオーター

オービックはQB菅原からWR平野へのパス、RB原のランで前進すると、WR萩山へのパスでファーストダウンを獲得した。さらに菅原が自ら走って前進したが、更新はできない。
対する富士通はQB平本からロングパスが決まったかに見えたが、イリーガルフォーメーションで罰退。しかし、平本はあきらめずにパス攻撃を続け、ファーストダウンを獲得した。ところが、オービックDLジャクソンにプレッシャーをかけられた後、DLバイロン・ビーティーJrにはパスをインターセプトされてしまう。敵陣4ヤードで攻撃権を得たオービックは6分39秒、菅原が萩山へTDパスを決め、リードを広げた。

◆菅原 春に連勝が止まったが、チーム全員で勝つという強い気持ちで臨んだ。

なかなかリズムに乗れない富士通だが、ここでオービックのオフサイドなどがあり、ボールオン50ヤード。そこからWR宜本慎へのパス、WR中村のランなどで敵陣深く迫った。そこで、9分23秒、K西村の37ヤードFGが決まり、3点を返した。
オービックはQB龍村がWR萩山へのパスでファーストダウンを獲得。さらに富士通のホールディングの反則でダウンを更新した。しかし、ここでオービックも反則、罰退。攻撃権は富士通に移った。
対する富士通はQB平本がオービックDLバイロン・ビーティーJrにパスカットされ、流れをつかめない。続くパスも不成功となり、ここで第3Qが終了した。

第4クオーター

オービックは自陣9ヤードからの攻撃。16ヤードまで進むが、富士通DBアディヤミがパスをインターセプトし、攻撃権を奪った。富士通はオービックの反則でファーストダウンを獲得。WR秋山へのパスなどさらに前進すると、WR中村、TE大橋へのパスでファーストダウンを更新した。エンドゾーンまでは12ヤード。そこでRBゴードンが中央を7ヤード前進した。そして、RB高野橋のランで4ヤードに迫ると、5分37秒、QB出原からTE白木へのTDパスが決まった。しかし、QB吉田のTFPパスは不成功で、得点差は15点となった。
オービックはRB古谷が富士通LB芹沢にタックルされ、2ヤードをロス。これが響いて、ファーストダウンを獲得できない。代わった富士通はRB進士のラン、WR中村へのパスでファーストダウンを獲得した。これで敵陣30ヤードまで進んだ富士通。WR宜本潤へのパスも決まってダウンを更新する。そして、WR中村へのパスでエンドゾーンまで2ヤードに迫った。さらに、RB高野橋のランで1ヤードまで進み、12分37秒、QB出原がTDランを決めた。
オービックの攻撃は自陣46ヤードから。RB古谷の連続ランで時計を進める。続く富士通の攻撃時間は残り27秒。ここからパスを2回決めたが、粘りもここまで。最後はエンドゾーンへのパスが不成功に終わり、オービックの4連覇が決まった。

◆ジャクソン 最後は危なかったが、集中して勝ちきれて良かった。チームはまだまだ強くなれると思うので、しっかり練習して次も勝つ。

◆大橋ヘッドコーチ 選手には、よく戦ったとほめてやりたい。試合中は、勝つためにやるべきことをやれと言っただけ。ライスボウルに向けて、もう1段、2段上げていきたい。今季の最後のゲームで全てを出し切りたい。

【日刊スポーツ 吉池 彰】