アメリカンフットボール日本選手権 第64回ライスボウル by プルデンシャル生命オフィシャルサイト




64th RICE BOWL



過去、ライスボウルでの対戦成績は1勝1敗だが、2003年の試合で立命館に敗れた経験を持つメンバーが残るオービックは雪辱に燃えている。
 選手一人一人の力を比較すればオービックが優位なのは間違いない。立命・米倉ヘッドコーチをして「全てスター。1枚も2枚も上」と言わしめるが、その中でも特に今季QB菅原の加入は大きく、もともと有能な選手がそろっていた中でそれら全員が「有機的に機能し始めた」(米倉ヘッドコーチ)。これはチーム全体の精神面にも好影響を与え、ファーストステージ最終戦の富士通戦、ファイナルステージ鹿島戦、そしてJXBでの再逆転ドライブと試合時間残りわずかとなった中でも攻撃メンバーが冷静にプレーしており、勝負強さと言う点ではチーム史上ナンバー1と言っていい。
 守備にも穴はない。すべてのポジションで日本代表クラスがそろっており、タックルの強さ、正確さでは日本随一だろう。中でもケビン・ジャクソン、カール・ノアのハワイ大出身両DEは2メートル近い長身と日本人にはなかなかない手足の長さを持ちながら、チームトップクラスのクイックネスで、相手QBに襲いかかる。DT紀平、LB古庄、DB三宅など立命OBの有能なメンバーも揃っており、スピードでは立命を上回る。

 対する立命大は、1プレーで試合の流れを変えられるスター選手はいないが、サイズとパワーに秀でたOLと、豊富なRB陣は今年も健在。オービック・大橋ヘッドコーチが「骨太で本格派のチーム」と評する総合力で、一度は関大に敗れたが、プレーオフでの再戦では、学生界屈指のパワーで押し切った。選手層も厚く1試合を通じて安定したパフォーマンスが期待される。
 守備はシーズン序盤では相手OLに押し込まれる場面もあったが試合を重ねるにつれて、守備システムへの理解とタックルの強さ、正確さが身に付き、例年の定評ある強固な守備を築きつつある。  試合のポイントはオービック守備対立命攻撃。オービック攻撃はある程度得点力を発揮することは間違いなく、米倉ヘッドコーチが目論む「2~3本のTDで抑えたい」という目標を達するためには、立命攻撃が時間を使って、守備の負担をどこまで減らせるかにかかる。またそのためにはケビン、カールの両DEのプレッシャーをいかに低下させられるか。
そして、日本随一の強いタックルをするオービック守備に対して、RB陣がセカンドエフォートでエクストラゲインを生み出し、ドライブを継続できるか。ここに立命攻撃のボールコントロールの成否がかかる。

学生同士の試合では受けて立つ、いわゆる横綱相撲の試合運びが目立った立命だがこの試合に関しては「仕掛けていく」と立命・米倉ヘッドコーチが宣言するように、挑戦者としての準備が予想される。練習時間もオービックよりも多く取れるだけに、大橋ヘッドコーチも「2週間でどれだけ成長してくるか、怖い」と警戒する。この一戦に向けてどんな新しい戦術がインストールされてくるのか、注目したい。 2点目はキッキング。ここまで両チームともFGやTFPで相手にブロックを食らい、レッドゾーンに侵入してから着実に点を積み重ねてきたとは言い難い。この点、どちらのチームに修正が見られるか、という点も勝敗に影響を与えそうだ


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