アメリカンフットボール日本選手権 第62回ライスボウル by プルデンシャル生命オフィシャルサイト

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 日本選手権として社会人代表と学生代表が真の日本一をかけて戦う第62回ライスボウル。第37回大会に代表同士のマッチアップとなってから26回を数える中で、ともに6度目の出場となる社会人代表・パナソニック電工インパルスと、学生代表・立命館大パンサーズが対戦する。

 かつて運動量で勝る学生代表が有利とされたこの大会。1Q15分の戦いは後半に試合が動き、第37回大会で京都大が日本選手権初優勝してから第44回大会まで、学生代表が7勝1敗で勝利を収めてきた。しかし、社会人チームの練習環境などが整い、運動量に差が無くなってきた頃から社会人代表の白星が続き、第45回大会から第54回大会までは社会人代表が9勝1敗と形成は逆転した。
 その後、学生代表が3連勝したが、第58回大会からは社会人代表が4連勝中。立命館大が、第57回大会でオンワードスカイラークスに28-16で勝利を収めて以来、学生代表は勝つことが出来ていない。
 そしてパナソニック電工と立命館大は3度目の戦い。第48回大会では16-14で、第58回大会でも26-7で松下電工(現パナソニック電工)が勝利を収めており、現在2連勝中だ。

 さて、試合の見どころだが、FINAL6以降の3試合、驚異的な強さを見せるパナソニック電工に、立命館大がどこまで食い下がることができるのかが一番のポイントだ。
 関学大戦、法政大戦ともにランディフェンスで粘りを見せた立命館大ディフェンス陣。ロングゲインを許さない守りで、失点を最低限に抑えることが出来た。
 しかし、今度の相手はパナソニック電工のRB陣。#20石野、そして#1小林らのランは、TE#2霊山とOLがしっかりとDL、LBをブロックし、確実に10ヤード近く前進する。これにDL#90久司ら、立命館大DL陣らがどこまで対応することが出来るか。LB#52海島の動きをTE#2霊山に封じ込められてしまうようだと、1プレーでのダメージが大きくなりそうだ。

 また法政戦では中盤、ミドルパスを通される場面が見られた。パナソニック電工は先輩にあたるQB#8高田とWR#7長谷川のホットラインが強力なだけに、パスディフェンスにも一抹の不安を覚える。
 逆にパナソニック電工はこの3試合、驚異的な強さを見せているが、試合序盤はリードされていることも多い。最終的に逆転で勝利を収めてきたが、運動量で勝る学生代表を相手にするだけに、早い段階で得点を重ね有利に試合を進めたいところだ。

 一方、ディフェンスはいつも通りの力を出せば心配ないだろう。というのも、立命館大のエースRB#26松森のランやショートパスを注意すれば、QB#11松田のパスも好不調の波があり、攻撃のバリエーションが狭まってしまうからだ。パナソニック電工のDLのプレッシャーにランはロスタックルされ、パスが投げられない状況も想像できる。

 試合はパナソニック電工が圧倒的に有利。キックオフリターンTDや、独走TD、そしてロングパスでのTDを奪っての圧勝もありそう。
 もし立命館大に勝機を見いだすとしたら、ロースコアの展開で、QB#11松田のパスの調子がよいときだろう。ランとパスでバランス良く攻めてボールコントロールできるオフェンスを展開できれば、チャンスはありそうだ。
 パナソニック電工が連覇で4度目の日本一に輝くのか。それとも立命館大が4年ぶりに3度目の日本一を奪い取るのか。その熱い戦いが待ち遠しい。


記事/江田政亮(フリーライター)
写真/土田麻子(スポーツ法政OG)
編集/畠中隆好(office NEAR)

※※写真上から、パナソニック電工RB#1小林、立命QB#11松田
試合結果
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