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「ライスボウル」関学大が2年ぶり11回目の出場、甲子園ボウル詳細レポート

関西学院大学、早稲田大学を破り2年ぶり11度目のライスボウル出場へ

アメリカンフットボール:三菱電機杯第71回毎日甲子園ボウルは2年ぶり出場50回目の関学大と・同2年連続4回目の早大との大会史上初対決となったが、関学大が31―14で早大を破り2年ぶり28回目の優勝(うち両校優勝4回)を果たした。

関学大は第1Q、QB伊豆充浩(4年)のTDランで先制した。同Qに早大RB北條のTDランで追い付かれたが、第2Qに2TD、第4Qに1TD、1FGで突き放し、早大の反撃を第3QのTD1本に抑えた。

大会最優秀選手には伊豆が選ばれた。敢闘選手には早大LB加藤樹(いつき、4年)が選ばれた。関学大は1月3日のライスボウル(東京ドーム)に進出、社会人王者の富士通と対戦する。

71st Koshien Bowl. Kwansei Gakuin University Fighters vs. Waseda University Big Bears.

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【第1クオーター】

Koshien Bowl

前半は関学大のレシーブで試合開始、RB高松がキックオフリターンし、自陣26ヤードから関学大の攻撃となった。すると、QB伊豆からWR池永へのパス44ヤードまで前進。ファーストダウンを獲得した。伊豆はさらにWR前田へのパスでファーストダウンを更新した。早大はここで最初のタイムアウト。すると関学大はWR松井がパスを落球後、RB野々垣のランで前進したが、K西岡の38ヤードFGトライはポスト左にそれて、得点には至らなかった。

代わって早大の最初の攻撃は自陣21ヤードから。しかしフォルススタートの反則で5ヤード下がっての攻撃となった。そして、QB笹木からWR鈴木へのスクリーンパスでファーストダウンを更新した。その際、関学大がラフィング・ザ・パサーの反則で15ヤード罰退。自陣49ヤードまで進んだ早大はQB坂梨がキープラン、さらにQB笹木がパスで前進を狙うが、その後は2ヤードしか進めない。

関学大の攻撃に代わり、自陣35ヤードから。RB橋本のランで2ヤード、WR前田へのパスで7ヤード進んだ。そして、QB伊豆からWR亀山へパスでファーストダウンを獲得。さらに前田へのパスなどでファーストダウンを2度更新。敵陣22ヤードまで進んだ。そして、前田へのパスでファーストダウンを更新。最後は伊豆が自身のランで中央突破し、9分34秒、11ヤードの先制TDを決めた。

Koshien Bowl

関学大にキックオフはアウト・オブ・バウンズで、5ヤード下がってのやり直し。早大のリターンで自陣35ヤードでの攻撃に代わった。QB笹木からWR鈴木へのパスで敵陣28ヤードへ進み、ファーストダウンを獲得した。そして、笹木からWR西川へのパスでファーストダウンを更新。RB須貝のランでは前進できなかったが、TE田島へのパスでエンドゾーンまで11ヤードに迫った。ここで早大は2度目のタイムアウト。すると、QB笹木がスクランブルランでゴールまで4ヤードに迫る。最後はRB北條の中央突破ランでTDを決め、13分41秒、早大が同点に追い付いた。

71st Koshien Bowl. Kwansei Gakuin University Fighters vs. Waseda University Big Bears.

関学大自陣24ヤードからの攻撃に代わり、RB橋本のランでファーストダウンを獲得。ここで第1Qが終了した。

【第2クオーター】

開始早々、RB野々垣が相手ディフェンスを飛び越えて前進。ファーストダウンを獲得した。しかし、自陣49ヤードからの攻撃で7ヤード進むが、ファーストダウンは更新できずパントのボールを関学大が押さえてTDかに見えたが、当たっていないとの判定となった。

早大は自陣1ヤードからの攻撃となり、RB北條のラン、QB坂梨からWR小原へのパスでファーストダウンを2度更新した。しかし、QB笹木の故意のパスの投げ捨て=インテンショナル・グラウンディングの反則で罰退。ファーストダウンは更新できない。

早大のパントを関学大がフェアキャッチし、自陣14ヤードからの攻撃。WR前田への連続パスでファーストダウンを更新した。しかし、RB野々垣のランは1ヤードロス。ファーストダウンは更新できない。

早大の攻撃は自陣29ヤードから。WRブレナン翼へのロングパスは不成功となる。QB笹木のキープランなどで8ヤード進むが、ファーストダウンは更新できない。

関学大は自陣29ヤードからの攻撃で、RB橋本が右サイドラインを敵陣35ヤードまで大きく前進。さらに早大の反則で5ヤード進むと、RB野々垣のランでファーストダウンを獲得した。そして、QB伊豆のランでファーストダウンを更新。ゴール前6ヤードに迫ると、12分3秒、RB加藤がTDランを決めた。これで関学大の14―7となった。

Koshien Bowl

早大はリターナーWR西川が不正な前パスで5ヤードの罰退。自陣11ヤードからの攻撃となった。ここでQB笹木のパスを関学大LB山本が9ヤードのインターセプトTD。21―7として、14点のリードを奪った。

◆関学大LB山本 素直にうれしい。最初はランかと思ったけど、ドンぴしゃで取れた。交代で出て、少ない決定機だったのでがむしゃらにやった。相手は頭がいいので、何をしてくるか分からず、不安だった。あの状況で、流れは向こうに行っていたので、自分が出て流れを変えられたのがすごく良かった。

Koshien Bowl

前半残り2分31秒で、早大は自陣29ヤードからの攻撃。QB笹木の中央へのパスは決まらない。早大がRB須貝のランで進んだところで、関学大が最初のタイムアウト。早大はパントを選択し、残り1分56秒で関学大の攻撃に代わった。

関学大はパスで自陣41ヤードまで進み、時間を使いながらの攻撃。ここで早大DB渡辺がRB橋本へロスタックルを決めた。関学大は2度目のタイムアウト後、パント。残り24秒で早大の攻撃に代わった。早大は自陣16ヤードからQB笹木のパスは不成功。ここで前半終了となった。

◆早大・濱部監督 もう少し僅差で折り返したかった。ライン勝負になっているところと、なっていないところがあった。

Koshien Bowl

【第3クオーター】

早大のリターンで後半開始。自陣24ヤードからの攻撃となった。ワイルドキャットフォーメーションでQBの位置に入ったRB須貝が6ヤード走った後、北條のランでファーストダウンを更新した。さらに須貝のランで前進、敵陣43ヤードでファーストダウンを更新したが、続くパス攻撃は決まらない。するとRB北條がランで中央突破。ファーストダウンを更新した。敵陣31ヤードからパスで進むと、さらにWRブレナン翼へのパスでファーストダウンを更新した。

Koshien Bowl

Koshien Bowl

ゴールまでは20ヤード。最初のWR斎藤へパスは不成功となるが、ランで前進、さらにRB山崎のランでファーストダウンを更新した。しかし、ゴールまで9ヤードからWR西川へ2回、ブレナン翼へ1回、TDを狙ったパスは3連続不成功。すると早大は第4ダウンギャンブルのスペシャルプレーを見せる。ホルダーの位置から開いてパスを受けたQB坂梨が、右エンドゾーンへ走ったTE田島へTDパスを決めた。TFPキックも決まり、6分52秒に早大が14―21とした。

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◆関学大LB山岸主将 スペシャルプレーとかトリックでいかれるのが、試合の中で15分はあると言っていた。それでも我慢の時間帯を我慢して、目の前のことをやるしかないと言っていた。慌てず対処できたと思う。

関学大は自陣25ヤードからの攻撃。3ヤード進むが、伊豆が早大LB加藤にQBサックされてしまう。

早大の自陣40ヤードから攻撃に代わるが、フォルススタートで5ヤード罰退。するとRB須貝のランでは前進できない。QB笹木のパスも連続不成功で、ファーストダウンも更新できない。

関学大はRB橋本のランで9ヤード進み、自陣46ヤードへ。そして、さらなる攻撃で敵陣に入るが、伊豆がLB加藤にQBサックされてしまう。

ここで関学大は好パント。早大は自陣4ヤードからの攻撃となる。北條、須貝の連続ランでの前進は4ヤード。続くパスも失敗してしまう。

関学大の敵陣45ヤードからの攻撃に代わる。RB野々垣のランで攻め込むと、早大が交代違反。5ヤード罰退して、ここで第3Qが終わった。

【第4クオーター】

関学大は敵陣30ヤードからの攻撃。パス不成功の後、フォルススタートで5ヤード罰退した。しかしWR亀山へのパスでファーストダウンを獲得。さらにQB伊豆のキープラン、RB橋本のランでファーストダウンを更新した。

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そして、最初のTDパスは不成功。野々垣、橋本の連続ランも止められたが、ゴール前4ヤードまで迫った。ディレー・オブ・ゲームの反則でFGの距離を取ろうとするが、早大はディクライ。しかし、関学大はK西岡が3分48秒、落ちついて21ヤードのFGを決めた。得点はこれで関学大の24―14となった。

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早大の攻撃に代わり、RB須貝がランで前進すると。QB笹木からRB山崎へのパスでファーストダウンを獲得した。しかし、不正なシフトで5ヤードの罰退。さらにQB笹木がDL三笠にサックされ、8ヤードロス。すると、相手の動きに慌てた笹木は、DB小池にパスインターセプトされてしまう。

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関学大の攻撃に代わり、RB橋本のランでファーストダウンを獲得した。そして、QB伊豆がエンドゾーンに走り込んだWR亀山を狙ったパスは惜しくも不成功。しかし、その後、伊豆からショベルパスを受けたRB加藤が中央を走り、ファーストダウンを更新した。関学大は時計を進めながら、RB野々垣のランで前進。ゴール前12ヤードまで進むと、早大が後半最初のタイムアウトとなった。関学大はその直後のランは止められたが、第4ダウンギャンブルのランでファーストダウンを獲得した。

早大はLB加藤が意地のQBサック。大きく押し戻したが、ここからRB野々垣が左エンドゾーンへ走り込んで、21ヤードのTD。TFPキックも決まり、12分57秒、関学大が31―14とし、ほぼ勝利を手中にした。

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◆関学大RB野々垣 自分にボールを託された時点で、TDを取ることが使命だった。周りのブロックも良くて、走路があった。僕の強みは当たりに対してのスピン、カットバック。春から練習してきた。向こうのDFが2人きたのは分かったけど、意地でも取ったろうと思っていたので良かった。

試合時間残り1分58秒で、早大の攻撃は自陣22ヤードから。すると、QB笹木からWR鈴木へのロングパスでファーストダウンを獲得した。しかし、直後に関学大DB小椋がQB笹木のパスをインターセプト。残り1分となり、関学大はランプレーで時計を進めた。そして、残り11秒、関学大はパント。リターン後、早大に残された時間は3秒。笹木のロングパスは不成功となり、関学大が2年ぶりの優勝を勝ち取った。

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◆関学大・鳥内監督 学生たちがよく頑張ってくれた。素直にうれしい。後半、何が起きるかわからなかったので、「普段通りやろう」と話をした。1年間の努力の成果が出た。序盤、ランプレーがなかなか決まらなかったが、途中から早大守備にようやく対応できようになった。ライスボウルについては、富士通は外国人選手もいて、勝つのは難しい相手だが、何とか困らせたい。

◆関学大LB山岸主将 甲子園という舞台で全員で絶対勝とうと、春のチームのスタートから言って1年やってきたので、言葉にならないくらいうれしい。去年負けたことの悔しさをずっと胸において、練習してきた。その成果を発揮できて良かった。早大さんは強かったが、目の前のプレーに集中した。DFはいつも常々言ってるように、ピンチの時に当たりに行かないと。最高です。

立命に2回勝って最初の1週間はホッとしていた。今週に入ってから、目標を再確認して、日本一と言ってたので、ここまで来られた。

◆関学大QB伊豆(MVP) めっちゃうれしい。去年の悔しさがあって、今日までやってこられた。後輩の分も全部背負ってやった。やっかいで厳しい戦いだったが、勝ててうれしい。ライスボウルで関学は今まで1回しか勝っていないので、歴史を変えようと思う。

◆関学大RB野々垣 高校からアメフットを始め、クリスマスボウルで負けて届かなかった日本一。言葉にできないくらいうれし過ぎる。高校のリベンジの思いは初めはあった。でも途中からそんなこと考えず、目の前のプレーに集中しようと思ってやってた。(早大の)加藤樹(いつき)くんのタックルが高校時代から1番強かった。後半は早大もアジャストを強くしてくるというのは分かっていた。我慢の時間帯を焦らずに、自分のプレーができた。4年生で日本一を取れて良かった。みんなのおかげで勝てた。

【日刊スポーツ新聞社 吉池 彰】

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