2011.12.21
ジャパンエックスボウル 試合レポート

ジャパン エックスボウル 試合レポート


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オービック連覇の道を切り開いたのは大型「ルーキー」WR木下の個人能力だった。

 前半、オービック攻撃はリズムをつかめなかった。ショートパス主体のゲームプランではあったが、富士通守備フロントのプレッシャーが厳しくDL岡本には2度のQBサックを許した。結果富士通が先制TDを奪い、7-3で前半を終えた。

 「俺のところに投げてこい」。木下はハーフタイムでQB菅原に要求した。2回レシーブしたものの、わずか10ヤードのゲイン。自分は奥でオープンになっているからロングパスが狙えるとアピールした。


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その言葉は真実だと木下は証明した。手始めに、追加点を許した直後の後半10分16秒のキックオフリターン。木下は98ヤードリターンTDを決め10-9と1点差とし、モメンタムと攻撃陣の積極性取り戻した。そして後半3回目のドライブ。自陣13ヤード地点から木下はポストパターンを走った。富士通SFが中央へ寄り始め、パスルートを塞がれる不利な状況に。しかし「ここはどんな形でも取る」と腹を決めた木下の気持ちを察したかのように菅原からパスが放たれ、思い通りSFをスピードで振り切った木下の手にすっぽりとボールは収まった。43ヤードゲイン。最後は木下がサイドスクリーンから10ヤードを走り切り逆転TDに結び付けた。続くドライブでも66ヤードTDレシーブ。24-17で富士通を振り切った。「ようやくチームに貢献することができました」。木下は安堵の表情を浮かべた。




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試合前半は、ライン戦での優勢を生かした富士通攻撃が主導権を握った。RB金がインサイドを突き、オービック守備を中へ集めたところでQB出原がオープンをまくる展開でボールコントロール。ノーハドル攻撃でオービック守備を疲弊させリードしたが、出原が負傷退場するなど、富士通自身も消耗を強いられ、最後のドライブに再逆転するだけの力は残っていなかった。

(日刊スポーツ 井藤 融)


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